中日正月食風俗の比較について
要旨:中国と日本は同じ東アジアの国であり、古代から密接な交流があり、日本も中国から様々な食文化を直接受け入れ、それを日本独自なものへと進展させてきた。同系の暦が使われていることもあり、食文化にたくさんの共通性が見られるが、違いもある。年中行事時の食風俗は各地域の食文化をよく表現するものだと思ったため、年中行事の中で一番代表的な正月を例とし、中日の相違点を比較し、それが生じる原因を明らかにしたいと思われる。
キーワード:節句、正月料理、相違、原因
正月は中国人にとって一番重要な節句である。中国では、普通に正月とえば、旧暦の正月すなわち春節ということを指す。春節は中国では、4000年以上の歴史もあり、確実に古いイベントの一つである。その一方で、日本の場合は違いがある。実は、かつては日本も「年越し」といえば、旧正月のことを指したが、明治維新の後、政府が太陰暦を太陽暦に変えてから、元旦に正月を迎えようになってきた。また、ウィキペディアによると、「元」とは始まるの意味であり、「旦」とは日の出を示す象形であることから、元旦は最初に日が昇る一日、すなわち正月を示す言葉であったということが分かった。そして、「一年の計は元旦にあり」などというように、一年の初めとして、日本人も正月のことを非常に大切にしてきた。
正月はハレの日として、中国も日本も別々の特別な正月料理が存在している。中国では一般に鶏(吉と同じ発音で 、縁起はいいと中国人に思われている。)や魚(余と同じ発音。中国には「年年有余」という言葉がある。「毎年あまりがある」つまり豊かな生活ができるという意味である。)広い中国では地域により正月料理も大きく異なる。「北麺南米」というように、北方では餃子が知られており、南方は湯団、年糕を食べる習慣がある。一方で、日本人は正月に、新しい井戸の水から新年の最初の水を歯固め(歯は年齢の意味で、年齢を固めるとは、寿命を延ばすという意味である。本来は、硬いものを噛んで歯の根元を丈夫にするという意味である)の故事から、若水と鏡餅と雑煮とおせち料理を食べる習慣が一般的である。
飯倉(2001)によると、現在、多くの伝統的な習慣が忘れられて行く中で、初詣や雑煮を食べる習慣など正月行事は、いまだに多くの日本人が大切に守り続けている。そして、筆者は鏡餅が丸餅を二つ重ねる原因と鏡餅の由来、雑煮の歴史と地域によっての特色、若水、つまり元旦の早朝に、最初に汲む水を重視した理由、おせち料理の起源と中身について、日本の伝統的な正月料理を紹介している。また、七草粥は正月7日の朝に食べられる「かゆ」として、江戸時代から一般に定着した。飯倉はこの行事の歴史と七草粥に入れる若菜の種類と七草粥が定着した背景について考察した。
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